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似顔絵還暦祝い

似顔絵還暦祝い

日本は世界的に見ても似顔絵の技術、バリエーションともに大変発展しています。プロはもちろんのこと、趣味で行っている人の技術も大変高いものがあります。なぜ、このように日本でこの文化が発展してきたかというと、古くから続く浮世絵の歴史が関係していると言えるでしょう。

江戸時代に発達したと言われる浮世絵は、役者の肖像画とも言えるものですが、単に写実的に描いているわけでなく、それぞれの特徴を上手に強調して描くことで、独特の世界観を作り上げています。この技術と芸術性は世界的に見ても、かなり高いレベルにまで昇華し、芸術品として大変高く評価されるまでになっています。こうした歴史が日本にはあるため、人物の特徴をとらえデフォルメして、ユニークな似顔絵を作成するという技術がとても際立っているのです。

また、浮世絵は絵を通して社会観を伝えたり、世の中の動きを表現したりという重要な役目を果たしてもいました。そのため、絵のトーンの移り変わりを見ると、浮世絵師が生きていた世相を見ることができるのです。このことは現代の似顔絵にも共通しています。多くのイラストレーターが、時の人を時代の特徴を付けて描き、風刺画のような形で世に発表することで世の中の様子を上手に表しています。そして、それを見る人もそこから意味を汲み取って、楽しむと同時に作者の感覚に同調することができるのです。このように、浮世絵から始まり日本独特の似顔絵が形成されてきたという歴史があるわけですから、この文化を大切にしたいものです。

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